Vision ビジョン

アビーの価値

30年後も美味しく食べられるように
まだまだすべきことは山積しています

1989年にアビーを立ち上げ、CASエンジンを初めて製品化したのは2002年のことでした。私はそれ以前、冷凍温度を−50℃から−80℃まで下げる技術の開発に取り組んできたのですが、「温度を下げるだけでなく、組織を活かし、美味しさを再現する技術開発が必要」と料理人の方々からご指摘を頂いたことをきっかけに、“組織を活かす”という発想に切り替えたのです。ちなみに、今でこそCASという名称を使っていますが、発売当初の製品名は“マンモス”でした。イメージしたのは、シベリアのツンドラ永久凍土から発見された氷漬けのマンモス。肉まで新鮮な状態にあったという話を聞いて、これを目指したいと考えたのです。
いま、世界の人口は77億人にのぼっていますが、30年後には100億人に達すると言われ、食料危機の到来が懸念されています。今朝採れた野菜が、30年後でも炒めれば美味しく食べることができる。そんな技術がこれからますます求められてくるはずです。地球の将来のためにも、アビーにはCASエンジンの性能をさらに磨き上げていかなければいけない責任があると考えています。

美味しいものを美味しいままに、
食の安全・安心を社会に、地球に

日本は生で魚介類を食べる刺身文化の国ですが、欧米には伝統的に魚介類を生食する文化はなく、たとえばEUやアメリカでは冷凍することが義務づけられています。一方で、一流の料理人は普通の冷凍食材に手を出しません。冷凍時に食品の細胞が壊れ、旨味や風味が損なわれてしまうからです。料理における食材の決定的な役割を熟知している料理人に選んでもらえる冷凍技術を開発したい。その思いから生まれたのがCASエンジンなのです。生の野菜や魚介類は限りなく生のままに、天ぷら、豚カツ、餃子、唐揚げなどの揚げ物は油の酸化が起きないために美味しさや香りが再現できます。煮魚、焼き魚などは長期保管でき鮮度が確保されます。米飯は味わいも炊きたてそのもので、巻き寿司は海苔の香り、パリパリ感がそのまま活かされます。湯通ししたホウレン草はドリップもなく緑鮮やかな色合いが保たれ、香り、旨味、歯ごたえ、食感が再現され、チンゲン菜、枝豆、きのこ類も同じです。美味しいものを美味しいままに、食の安全・安心を社会に、地球に提供する。それこそが、アビーのミッションなのです。