About the CAS CASとは?

CASエンジンについて

水の分子を管理して細胞組織を壊さず保つ技術「CAS(セル・アライブ・システム)

フリーザーの内部に、特殊なCAS発生装置を使って細胞組織に8つの組み合わせのCASエネルギーを均一に与えることで、細胞組織の中にある水分子を振動させます。そうすることで、水分が寄り集まることなく、生成される氷晶を微細化し、食材の細胞壁や細胞膜を保護しながら凍結するのです。CASエンジンは世界初の革命技術として、現在では食品から医療・応用物理まで、幅広い分野に用いられています。

CASは株式会社アビーによって商標登録されています。
CASの類似品には十分ご注意下さい。

凍結前の美味しさをそのまま再現する「CASエンジン」

CASエンジンは、微弱電流を流して、農産物・魚介類・肉類・料理等の素材に含まれる水の分子を均一状態に保つための機能です。従来の急速冷凍は、冷凍時に食品内部の水分子が膨張することで細胞膜を壊してしまいます。そのため、解凍するとドリップが流れ出てしまい食材の美味しさが失われてしまいます。CASエンジンは既存の急速冷凍機に取り付けることで、冷凍庫内に磁界を発生させます。それにより、水分子の膨張を防ぎ、細胞膜や細胞質の破壊を最小限に抑えることができるため、解凍しても凍結前と同じ状態「生」に戻るのです。

精密凍結技術「CAS」

Cells Alive System
CASエンジンを独自に​開発

理想の凍結条件を探し求めて

20世紀に発展した急速凍結技術は、食品を腐敗させることなく長期間保存する事を可能にしましたが、凍結過程において成分の分離や変性、水分子の結晶化による組織の破壊に伴い、食味の変化、ドリップ流出、旨味香りの喪失等、解凍再現性は低いままでした。

この様な弊害を少しでも低減するため、食品の組織中にある水分子が”氷”結晶を成長させる前に、素材を少しでも早く凍結状態に至らせようと、庫内温度の超低温化競争が進みました。

しかしながら、世界のどこからも、その抜本的な解決策は示されぬままでした。

今から40年前、生クリームの凍結を是が非でも実現させたかったアビーは、フリージングレイン現象をヒントに、過冷却状態を意図的に操作する技術の開発に着手。

泡を凍らせ、泡に戻すという、一見簡単に思える単純な事を実現させるために費やされた時間と労力は膨大であるなか、冷凍庫内に特殊な磁界を形成することで水分子の結晶化自体を直接的に阻害することが出来る、世界初の凍結技術「Cells Alive System」の開発に成功し、生クリームから食材へ、更には医学・生物学的試料へと、機器の性能を段階的に向上させています。

食材価値が世界的に高まる現代において、鮮度の長期保存には計り知れない価値があると考えるアビーは、美しい地球に生きる歓びをより多くの人々と共有できる様、理想の凍結環境の追及に向けて、更に飽くなき挑戦を続けてまいります。

Cells Alive Freezing Technology 会社紹介、CASの原理とその開発史

出典元「YouTube 第3回ものづくり日本大賞(株)アビー」

Cells Alive Freezing Technology 凍結時氷結晶生成阻害技術

生クリームの凍結からスタートしたアビーは、「膜」を安定して凍結する技術を確立したことにより、同じ膜構造で形成される「食材」や「生体組織」等に対して、その安定凍結に新たなアプローチ方法を提案し、学会発表や事例紹介が活発化しています。

従来の急速凍結技術

食材を急激に冷やして固める従来の凍結方法では、被凍結物は周囲から徐々に冷やされることで、これが薄く固まり熱バリア断熱材として働いてしまうことに起因する芯温の低下不良や毛管現象等による水分子の偏在化など、解凍時の物性変化に大きな影響を与えておりました。

精密凍結CAS技術

アビーは、急速凍結庫内に特殊な磁界を形成する事により、本来あるべき場所に水分子をとどめた状態にて凍結を果たす、これまでの冷気凍結方法とはアプローチが全く異なる精密凍結技術により、これらの問題を解決に導きます。

Cells Alive Freezing Technology 水分子の制動を実現する精密凍結技術

Cells-Alive Processing Unit

誘電フリーザー方式に更なる改良と設計変更を重ねる事で、アビーは食材を安定して冷凍状態に導くために必要となる各種条件を最適化。これらを独自の制御基板に集積化することに成功しました。
CASを制御するすべてのノウハウが、この制御盤に収められています。

庫内取付用発信機

Cells-Alive Processing Unitにより制御される庫内取付用発信機は、凍結庫内に特殊な交流磁場エネルギー環境を精密に展開することで、凍結時に発生する水分子の結晶化や偏在化を物理的に予防し、本来あるべき姿で食材を凍結状態に安定して導くことを可能にしています。

Cells Alive Freezing Technology 香りまで閉じ込める完全凍結を実現

CASエンジンにより完全制御された交流磁場空間に包まれて、急速凍結機により凍結状態に至るCAS凍結システムは、その解凍再現性の高さから「細胞が活きている凍結だ」と称賛されますが、電子顕微鏡で組織を比較観察すると、従来の急速凍結機にはない、構造保全性が極めて高い精密凍結技術であることが解ります。

上品な辛みのなかにほのかな甘みと独特の香りを楽しむ生わさびは、CASとの相性も抜群。冷凍のまま摺り下ろすことで鮫肌でおろすよりも更にきめ細かなわさびが作れ、低温保管により通年安定した品質をご利用頂けます。

必要量摺り下ろしたら、残りは直ぐに冷凍庫に保存する事で、ロスも完全に防止できます。

急速凍結機を用いたわさび組織断片
急速凍結機を用いたわさび組織断片
精密凍結CASを用いたわさび組織断片
精密凍結CASを用いたわさび組織断片